港区青山での震災復興まちづくり訓練-地域と企業による共創のレジリエンス-

 こんにちは! 市古研究室学部3年の城野健太朗です.今回は2021年11月から全4回にわたって行われた「港区青山地区震災復興まちづくり訓練」についての報告です.

 「震災復興まちづくり訓練」は,防災訓練が災害直後の行動を訓練するのに対し,被災後,中長期的な目線に立ってまちの再建について,事前に地域で話し合い,災害によって生じる課題を解決する力をつける訓練を指します.今回は青山地区を3つに分けて行いました.

 第1回は,市古先生による「現代都市の震災と復興について備える重要性,及び,最近の復興事例」という講演がされた後,ガイダンスを受け,第2回で行うまち歩きのルートを各班で決めました.各班,防災資源や危険な場所を挙げ,1時間で回れるようにルートを練っていました.

 第2回は,第1回に各班で決めたルートをもとにまち歩きをし,具体的な被害が想定される箇所と,防災や復興に役立つ資源を巡り,カメラで記録しました.そしてまち歩きでの気付きをもとに各班で復興課題について考え,模造紙にまとめました.青山の特徴としては入り組んだ路地とそこにあるブロック塀や電柱の危険性,オフィスを構える各企業の取り組みという防災資源が多く挙がりました.

 第3回は,これまでのブロックごとの3つの班を解体し,「復興の進め方」「ハード面の復興まちづくり」「生活回復の取り組み」というテーマの中から関心のあるものについて,震災発生から1ヶ月ごろという想定で被災後の取り組みについて考えました.ハード面の復興について考えるグループの話し合いの中で,国道246号線(青山通り)にある歩道橋は撤去すべきという意見が満場一致になっていたことがとても興味深かったです.

 そして最後の第4回は,震災発生から3~6か月頃をイメージして,地域の復興体制と,これまでに出された復興課題をブロック別に検討しました.また,青山を対象に卒業研究を進めている城野から,学生目線の意見発表を行う時間をいただきました.

 この訓練を通して「青山地区の防災・復興」について地域住民の方々を中心に,エリアマネジメントを行う専門家,区の職員,学生という様々な立場の人々が,それぞれの視点から考えることの面白さを強く感じました.ネット検索では拾えない地域の歴史やコミュニティの情報や,都市計画や都の条例による行政の事情など,幅広い知見を得ることができました.この訓練で得た学びとご縁は自身の研究に最大限活用していきます.応援よろしくお願いします!

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