1日目には「祖霊のともしび」の主催者である I さんからお話を伺いました.I さんは NPO 法人金蔵学校の理事長を務めておられ,多様な地域活動を手がけてこられました.金蔵学校は,最初は有志3名による「考えてみよう会」から始まり,過疎化の現実に向き合う試みでした.I さんはこの段階を「第1ステージ」とし,ただ考えるだけでは変化は生まれないとして,NPO 法人金蔵学校を設立し,食談義,パソコン教室,万燈会,特産品開発などの活動を進めてきた時期を「第2ステージ」と呼んでいます.そして今が「第3ステージ」であり,この「第3ステージ」こそが金蔵の「再生」を実現する段階であると I さんは語ります.I さんは,真の復興とはインフラや住宅を復旧することではなく,そこにある“営み”を取り戻すことだと強く強調されていました.現在 I さんは,廃寺の建物を利活用する計画を進めており,その構想には三つの柱が含まれています.第一に,来訪者が宿泊できるゲストハウスの設置.第二に,金蔵学校の活動拠点の設置.そこでは,能登再生戦略会議の設立や,果樹園づくりによる将来的な農業体験の事業化を目指す「金蔵楽園構想」などを具体化していくことが考えられています.そして第三に,地方での生活を誘致するシェアハウスとしての構想が含まれています.こうした取り組みを通じて,震災を経てもなお,地域の資源を生かしながら,集落の本質的な再生をめざす姿勢には深く感銘を受けました.