市古研究室学部4年の田中です.2021年6月に行った,大島町立第一中学校での防災プログラムについて報告いたします.
伊豆大島は三原山の噴火だけでなく,豪雨による土砂災害や地震・津波など様々な災害の危険があります.今回は2013年10月の台風により被災した土砂災害地の「いま」を学ぶことを目的に,災害地のフィールドワークを行いました.
フィールドワークでは,まず御神火スカイラインを訪れました.山の中腹から町を見下ろし,土砂が流れた場所とそうでない場所で木々の色や高さが異なっていることを確認しました.昨年の11月に訪れたときは山から町,そして海へつながっていく景色の美しさに目を奪われましたが,改めて見ると流れた土石流が町を飲み込んでしまいそうなほどの山の大きさ、また町の小ささを感じました.
次に復興祈念公園から堆積工に向かい,大金沢に沿って海まで歩いていきました.復興祈念公園の一角には土砂災害で流されてしまった家の土台部分がそのまま残されています.ほとんど構造物や高木がなく,その綺麗さや開放感が印象的でした.
大金沢沿いは様々なハード対策が行われています.堆積工では,子供だちとともに,ただ土砂を食い止めるのではなく,少しずつ下流に流すスリット式になっていることを学びました.また,流路工は自然の少なさが印象的でした.大金沢の河口付近はまだ工事中だったため,完成した暁にまた訪れたいです.
中学生と話していて,津波と噴火それぞれの危険区域に自宅が含まれているか,理解していたことに驚きました.島は狭いと言う意見も聞きますが,この土地ならではの魅力や,この土地で育ったならではの知識を活かしていって欲しいなと感じました.
伊豆大島の防災プログラムに参加するのは2回目でしたが,災害からの「いま」を改めて学んだだけでなく,祈念公園のフットサルコートが完成していたり,流路工の工事が進んでいたり,前回に対する「いま」を確認することができました.
湘南地域出身の自分は,遠足などで海に行くと「あそこに見えるのが大島だよ」とよく教えられていましたが,その場から直接行けるわけではなく,ハードルの高さを感じていました.しかし研究室活動を通じて,大島という素敵な場所を身近な場所と感じられるようになり,嬉しく思います.また大島を訪れる機会が楽しみです.



